毎年きまって出題される問題の代表格がこの適応規制。
普段、日常業務でもなかなかこれらの言葉を使うことはありませんが、
タイプに当てはめて分類することはできます。
それではどうぞ。
1.代償
目標や衝動が満たされないときに、他の人・動物・物・別の目標に置き換えて、緊張を解消すること。
2.抑圧
代表的な適応機制で、不満や葛藤などの原因となる欲求や動機を無意識の領域に押し込む機制。
3.投射
受け入れがたい感情や欲求を自分が認めることは不安が生じるため、他の人や物に移し変えること。
4.置換
ある対象に向けられた感情や態度を、全く別の対象に向ける
5.昇華
置換えを基調とする防衛機制で、性的欲求や攻撃欲求など、社会的に容認されない欲求を容認可能な行動に変容して充足させるなど。
6.反動形式
受け入れがたい衝動や欲求が抑圧され、それとは反対の行動で現れること。
7.否認
受け入れたくない欲求や現実、不快な体験から目をそらすこと。臨死患者にも、病気の受容課程として生じる。
8.同一視
自分にとって重要な人の期待している態度や価値観を取り入れて、それを基準とし、それに従った行動をとるようになること。
9.合理化
葛藤や罪悪感を伴う言動を正当化するため、何か別の理由をつけて情緒的安定を図ろうとする試み。
10.逃避
うまく適応できない状態から逃げること。空想への逃避、病気への逃避、他の現実への逃避がある。
11.補償
自分の欠点や劣等感を感じている部分に対して、他の部分に優越感を感じることで心理的安定を図る。
12.知性化
本能や衝動をコントロールするため、合理的・理性的な判断をしながら理知的に処理していくこと。
13.白昼夢
空想によるイメージ内の活動で自己を満たし、現実逃避すること。
14.攻撃機制
欲求不満などの原因に対して、攻撃を加えるなどの脅威を与えることで、解決を図ること。
15.退行
発達初期の段階に逆行し、甘えるなどの未熟な行動をとることです。
はっきりいって、覚えるしかありません。
ただ、覚えれば確実に得点は取れます。
置換や補償など、区別のつきにくいものもありますので、
事例も合わせて覚えるとわかりやすいかと思います。
介護福祉士国家試験前の最終チェックとして、
出題頻度の極めて高いものをおさらいしておきます。
まず、今回はICFの概念図です
ICF(International Classification of Functioning, Disability and Health)とは、
2001年にWHOが提唱した国際生活機能分類の略称です。
これまで医学的モデルでとらえていた障害を、
環境因子も含めてとらえるようになり、
その活動や社会参加を阻害するものが何か、
何が原因で健康状態を悪化させているのかなどを分析することができます。
相互に作用しあっているというのがICFの考え方で、
生活機能へのアプローチをチームで行い、健康状態の改善や生活の質の向上を目指します。
これ、病気や障害のあるなしに関わらず、その人の全体像を理解するためのものとして活用することもできます。
真ん中の段から見て左の心身機能・構造、活動、参加と別れています。
例えば、脳梗塞の後遺症で右麻痺があるという方をケースとして取り上げたとします。
・心身機能・構造の部分では、右麻痺があるということ、
・活動の部分では、移動の困難さがあるということ、
・参加の部分では、毎日日課にしていた喫茶店でコーヒーを飲むことができなくなったこと。
このようにその人の状態を理解するようにしています。
下の段、環境因子と個人因子があります。
・環境因子では、その人が一人暮らしで協力する人がいないことや喫茶店に段差があること、
・個人因子では、自分が弱っている姿を他人に見られたくないという性格であること。
こんな形にその方をそれぞれの要素に分けてみていきます。
そして、それぞれに対してどのようなアプローチができるのかを検討していきます。
わかりやすい動画がありましたので、こちらをご覧ください。
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