07介護過程

第31回介護福祉士国家試験過去問題 介護過程

介護過程

第31回介護福祉士国家試験(平成30年度)  問題 61

介護過程の目的に関する次の記述のうち,最も適切なものを1つ選びなさい。

1 利用者の自立を支援する。
2 画一的に介護を実践する。
3 介護福祉職の尊厳を保持する。
4 家族介護者の自己実現を図る。
5 経験則に基づいて介護を実践する。

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第31回介護福祉士国家試験(平成30年度) 問題62

利用者の情報収集における留意点として,最も適切なものを1つ選びなさい。

1 生活歴は,介護福祉職の主観的判断を優先する。
2 生活機能は,他職種からの情報も活用する。
3 発言内容は,介護福祉職の解釈を加える。
4 経済状況は,近隣住民の情報から推測する。
5 心身機能は,利用者への聞き取りによって判断する。

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第31回介護福祉士国家試験(平成30年度) 問題63

生活課題の優先順位を決定する上で,最も適切なものを1つ選びなさい。

1 利用者が要望する頻度の多いものから決定する。
2 介護福祉職が評価しやすいものから決定する。
3 家族の負担が大きく軽減するものから決定する。
4 緊急性が高いものから決定する。
5 課題に取り組む準備期間が短いものから決定する。

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第31回介護福祉士国家試験(平成30年度) 問題64

介護計画を実施するときの留意点として,最も適切なものを1つ選びなさい。

1 介護計画の遂行自体を目的にする。
2 実施内容は個々の介護福祉職に任せる。
3 介護福祉職の満足度を基に継続を判断する。
4 介護計画の変更内容の説明は省略する。
5 利用者の反応や変化を観察する。

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第31回介護福祉士国家試験(平成30年度) 問題65

Gさん(79歳,男性)は認知症対応型共同生活介護(グループホーム)に入居している。短期目標を「なじみの店で買物ができる(2か月)」として,月3回の買物を計画し実施した。初回は順調であったが,2回目にレジで後ろに並ぶ人から,「遅い,早くして」と言われて,H介護福祉職が支払った。GさんはH介護福祉職に,「ほしい物を選んでも,自分で支払わないと買った気にならん」と言い,その後,楽しみにしていた買物に行かなくなった。

ICF(International Classification of Functioning,Disability and Health:国際生活機能分類)の視点に基づいて介護計画の内容を見直すにあたり,最も配慮すべき構成要素を1つ選びなさい。

1 身体構造
2 個人因子
3 心身機能
4 環境因子
5 活動

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次の事例を読んで,問題 66,問題 67 について答えなさい。

〔事 例〕
Jさん(71歳,男性)は20歳から造園業を営んでいた。2か月前に脚立から転落して,右大腿骨頸部骨折(femoral neck fracture)で入院した。骨折部位は順調に回復し,下肢機能訓練により杖歩行も可能であると診断されている。しかし,訓練への参加は消極的であり,入院中は車いすで過ごしていた。退院後は自宅で過ごしたいという希望から,下肢筋力に対する機能訓練で5日前に介護老人保健施設に入所した。

入所後のJさんは,日中のほとんどをベッド上でテレビを見て過ごしている。排泄に関する移乗を依頼する以外に職員に話しかけることはなく,食事をしていても他者との会話はみられない。Jさんの表情が穏やかなときに歩行訓練に参加を促すが,「ああ,うん…」と言うだけで訓練に参加していない。

面会に来た妻によると,Jさんは,「施設で訓練しても歩けるようになるはずはない」と話していたということだった。また,妻は,「仕事が大好きで,仕事ができないことに相当落ち込んでいるようだ」と話した。

第31回介護福祉士国家試験(平成30年度)問題 66

Jさんに対する長期目標の方向性として,最も適切なものを1つ選びなさい。

1 病院で機能訓練をすること
2 施設での生活に慣れること
3 造園業に再び携わること
4 話し相手を見つけること
5 新しい趣味を見つけること

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第31回介護福祉士国家試験(平成30年度) 問題67

在宅復帰を目指すJさんに対する短期目標を,「外出することができる(1週間)」とした。
短期目標に基づく支援内容として,最も適切なものを1つ選びなさい。

1 車いすで20~30分過ごしてもらう。
2 歩行器の使用を促す。
3 下肢を1日1 回外転する。
4 トイレへの移乗訓練を行う。
5 骨折部位の回復を確認する。

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第31回介護福祉士国家試験(平成30年度) 問題68

Kさん(82歳,女性)は,身寄りがなく自宅で一人暮らしをしている。週1回利用している通所介護(デイサービス)で送迎を担当しているL介護福祉職は,Kさんから,「この間,いつもより膝の痛みが強くなって玄関で立てなくなった。ちょうど民生委員さんが来てくれて,一緒に受診して痛みは治まったの。医師から膝は痛むことがあるが生活に支障はないと言われたけど,いつまでこの家にいられるかしら」と打ち明けられた。その日の夕方,自宅へ送った時にKさんは,「施設の生活はにぎやかで,さぞ楽しいでしょうね」と話して,涙ぐんだ。発言を受けて,その場で本人の同意を取り,翌日,事業所内のカンファレンス(conference)が行われた。

L介護福祉職が話す内容として,最も優先すべきものを1つ選びなさい。

1 膝の痛みがなくならない理由
2 身寄りがないこと
3 施設に入所するタイミング
4 玄関で活用できる福祉用具
5 在宅生活の継続への不安

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介護過程のワンポイント

介護過程は、アセスメント・計画作成・実施・評価という流れをどう回していくかというのが問われます。

アセスメントにはどのような情報が必要なのか、その情報性は客観的で正確な情報なのか。本人の思いはどうなのか。

どのような計画を立てるのか、長期目標は本人の個別性を十分反映したものになっているのか。

実施では介護職の独りよがりな実施になっていないか、記録は客観的な内容で記載されているか。

評価では、新しい課題への対応、次の計画への展開など。

介護過程の中のどのフェーズなのかを意識して問題を読み解いてみましょう

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