Eさん(70歳、男性)は、介護老人保健施設に入所している。認知症(dementia)はあるが、普段は他の利用者と一緒に穏やかに話をしている。しかし、介護職が食事の準備をしているのを見ると、落ち着きがなくなって食堂をうろうろしたり、大声を出したりすることがある。
Eさんの言動を理解するための介護職の対応として、最も適切なものを1つ選びなさい。
1 料理に出た食材を話題にして、季節について質問する。
2 若いころの仕事や生活のことなど、Eさん自身の話を詳しく聞く。
3 認知機能の評価尺度を用いて、認知症(dementia)の程度を確認する。
4 箸の使い方などの食事の動作を見守る。
5 ロールプレイ(role-play)を通して、人とのかかわりを観察する。
2003年(平成15年)に高齢者介護研究会が示した、「2015年の高齢者介護~高齢者の尊厳を支えるケアの確立に向けて~」に関する次の記述のうち、最も適切なものを1つ選びなさい。
1 高齢者介護においては、高齢者の尊厳の保持よりも日常生活における身体的な自立への支援が優先される。
2 介護保険は、高齢者の自立支援を目指すものであるが、その根底にあるのは「介護者の負担の軽減」である。
3 高齢者が施設に入所した場合、環境や集団生活に効率的に適応するように、それまでの生活習慣を見直すことが望ましい。
4 認知症高齢者のケアの基本として、本人の生活の仕方や潜在する力を周囲が大切にしなければならない。
5 介護サービスの質を占示す自立支援の効果測定を行う既存の標準的な尺度を、今後とも使用することが望ましい。
Dさん(98歳、女性)は、介護老人福祉施設に入所している。終末期を迎え、座位が困難でベッドで臥床している。医師は、死に至るまで1週間程度と予測している。呼びかけには目を開けて反応して、表情が変わることもある。食事は、アイスクリームや水分をわずかにとる程度である。
Dさんは、以前からここで最期の時を安らかに過ごしたいと希望している。家族もそれを望んでいて、毎日、居室を訪れている。家族は延命措置を希望していない。
介護職の対応として、最も適切なものを1つ選びなさい。
1 いつもテレビをつけたままにしておく。
2 居室内のポータブルトイレで排泄できるように介助する。
3 家族に、胃ろうの造設を医療関係者に相談するように促す。
4 家族とゆっくりと過ごす時間をもてるように、居室環境を整える。
5 声かけのたびに。頑張って長生きするように励ます。
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