Aさん(80歳,男性)は,自宅で妻と二人暮らしである。糖尿病(diabetes mellitus)で通院していた。2年前,肺がん(lung cancer)が発見され,抗がん剤による治療を行っていたが,数か月前から効果が少なくなり中止した。骨転移(bone metastasis)による痛みがあり,麻薬性鎮痛剤を使用している。Aさんは,「できるだけ家で暮らしたい」と希望している。寝ていることが多いが,トイレには伝い歩きで行くことができる。食欲はなく,食事を残すことが多い。妻は訪問介護員(ホームヘルパー)にAさんの日常生活について不安を訴えた。
妻への訪問介護員(ホームヘルパー)の助言として,最も適切なものを1つ選びなさい。
1 「家では心配なので,入院しましょう」
2 「ポータブルトイレにしましょう」
3 「麻薬は怖いので,増やさないようにしましょう」
4 「好きなものを食べてもらうようにしましょう」
5 「なるべく寝ているようにしましょう」
Mさん(77歳,女性)は一人暮らしである。半年前に転倒し,1か月間入院した。退院後は自宅にこもるようになり,週1回の訪問介護(ホームヘルプサービス)を利用するようになった。ある朝,訪問介護事業所に,別居の長男から,「母が悪質商法の被害に遭っているようです」と連絡があった。訪問販売で3か月間に高価な和服を次々に買っていて, Mさん名義の預金が100万円近く減っているという。長男は,「ほかにも買っているかもしれませんから,母の部屋を探してください。買った和服は着る機会もないので,クーリング・オフをさせます」と言い,すぐにでも手続きをとりたい様子である。この日訪問する訪問介護員(ホームヘルパー)の最初の対応として,最も適切なものを1つ選びなさい。
1 ほかにも被害がないかどうか,Mさんの部屋の中を探す。
2 クーリング・オフが可能かどうか契約書の日付を確認する。
3 Mさんに和服を買うようになった経緯を確認する。
4 Mさんに和服を買うことが浪費であることを説明する。
5 販売業者にクーリング・オフの連絡を入れる。
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